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『推し、燃ゆ』宇佐見りん (河出書房新社)

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『推し、燃ゆ』宇佐見りん (河出書房新社)

営業本部:野尻のおすすめ

 


『推し、燃ゆ』


いやぁ、まいった。
すごく新しいものに出会った気分。
内容も表現も描写もすごく減退的で、切り口もとても素晴らしい。
日本語の表現や文体も秀逸で一文一文の重みも凄まじいものがあり、とても素敵だった。

物語は、主人公が推しているアイドルがファンを殴った、というスクープで炎上するところからスタートする。
「推し」がいる人生と「推し」がいない人生、どっちが幸せでどっちが豊かなのだろう?
「推し」に時間やお金等全てを注ぐ人に対し、冷めた目で見ていた自分のすごく身勝手なものの考え方に、もっとフェアに視野を広げて物事を見なさい、と21歳の著者に教えられた気分だった。

そう、「推し」を「推す」人生は絶対で、中心で、背骨なのだな。
このパンチライン、強烈だ。