片思いってその言葉だけで切ない気持ちになったりします。
一方通行な相手に届かない、伝わらない、そんな感情は何も恋愛に限ったことではなく
友達同士、兄弟どんな関係にだってにあります。
本作はそんな報われない一方通行の気持ちがこじれたままぎゅっと凝縮して、切なさとやるせなさが100パーセント越えちゃう短編集。
(胸がほんわかするハッピーエンド?もあるよ)
どれもこの先はどうなったの??と妄想が駆り立てられる作品が多いです。
著者のあきやまえんまさんがあとがきで
「とり残された人が好きです」とおっしゃっていて
首が疲れるほど首肯しました。
とり残された孤独は誰もいない宇宙にひとりぼっちみたいなものですから。
ですがそれだけじゃない結末にほれました。
ぜひ一筋縄ではいかない連作集を読んでみてほしいです。