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『ハコヅメ~交番女子の逆襲~ 1』 泰三子 (講談社)

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磐田店

『ハコヅメ~交番女子の逆襲~ 1』 泰三子 (講談社)

磐田店・コミック担当:手塚のおすすめ



磐田警察署にほど近い立地柄、当店付近ではよく見かける「お巡りさん」の毎日を描いたお話です。
作者は10年間の勤務経験を持つ本物の元警察官というだけあり、とてもリアルに、でもコミカルに仕事の様子が描写されていて、惹き込まれるうちあっというまに一冊読み終わってしまいます。ちなみに私が好きなのは刑事課の山田くんが「警察手帳をなくしました…」と告白するシーンです。天を仰ぎ、白眼をむいて崩れ落ちる強面の刑事達…。面白すぎました。登場人物達はいたって真面目に仕事に取り組んでいますが、笑ってしまうシーンが多いです。このような「人間味」が感じられるというところが、私がこの本をおすすめしたい一番の理由かもしれません。

制服に身を包んで怖い顔をしていると忘れてしまいがちですが、お巡りさんだって人間であり、他人の言葉に傷付きもするし、寝ずにずっと仕事していれば疲れてくるし、淡々としているようで、心の中に色々な葛藤を抱えていたりします。見たくないものもたくさん見てしまうし、人に理解されないこと、理不尽なことも受け止めて、それでも前を向いて現場に急行するのです。これは、ただ普通に生活しているだけでは分からないことではないでしょうか。

例えば一時停止で切符を切られたとき、何もしてないのに職務質問を受けたとき、この本を読んでいれば、少しだけ穏やかな気持ちで受け入れられる…かもしれません。