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『平和の国の島崎へ 1』   濱田轟天 瀬下猛   (講談社)

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店員のオススメ

バイヤー(コミック)

『平和の国の島崎へ 1』   濱田轟天 瀬下猛   (講談社)

コミックバイヤー:阿部のおすすめ

 

テロ組織に拉致監禁される。

生まれた時から本州以外に住んだことのない田舎住まいの私に現実感は乏しい。
映画ドラマ、なにより現実としてニュースで報道されることは少なくない、多くの人々の人生を破壊する行為だ。
本書は幼少期に国際テロ組織に拉致され戦闘工作員となった主人公島崎慎吾が30年の時を経て組織より脱出し
祖国である日本で新たな生活を始める所からスタートする。

本来なら何らかの心的外傷があってもおかしくなく悲惨な物語展開を予想していたのですがこちらの予想に反して
脱出に成功した人たちのコミュニティがあり仲間たちと協力し時に支えあいながら生活していて、
孤独と向き合い隠れるように生活しているようではなかった。
日本の平和さに慣れたエピソード(害虫を退治すること)にほのぼのしつつも今までは
害虫と一緒に生活することが日常とだったのかと彼らの過去を顧みることもしばしば。

しかし穏やかに生活しているようにみえて彼らにはそれぞれに大きな心的外傷をかかえている。
主人公は過酷な30年の軛から本当に逃れることは可能なんだろうか??
まだまだ物語は冒頭といった感じの1巻です。これからの展開も非常に気になります。
3月には2巻も発売。
刮目して待て!です。