土佐日記は作者 紀貫之(60歳)が「女性のふり」をして書いたといわれる
日本最古の日記文学と言われています。
女性のふりして書いた、と聞くと違和感を覚えるかもしれませんが
読んでみるとそんなことはまったくありません。
人に対する嫉妬、失敗の誤魔化し、出世するための上司へのゴマのすりかたなど、
1000年以上前の人たちも現代の人となんら変わりない行動をとっていたのか!ということが良く分かります。
作者が土佐から京に異動することになり、今で言う送別会を開いてくれるのですが参加している皆は
作者のことは「そっちのけ」で酒と肴に酔いしれ、作者とは全く関係ない話で盛り上がっている・・・。
読み進めていくうちに「なんだか今も昔も変わらないのだな」と感じるのではないでしょうか(笑
作者が後世の人に読まれることを想定していたのかわかりませんが、
読むたびに作品に引き込まれてゆく、そんな素晴らしい作品です。