数々の団体を渡り歩き、世界最高峰と称されるWWEにも籍を置いたことのあるプロレスラーTAJIRIが、
レスラー人生を振り返りつつ、どう考えて行動していたか、を解説する本書は、
以前『プロレスラーは観客に何を見せているのか』という書名で、単行本として刊行されていました。
文庫版かー、加筆とかあるのかな、くらいに考えていたら、まさかの全刷新、書下ろし。
比較するとか、思い出すとかではなく、新しい気持ちで読むことができました。
全体を通して伝わってくるのは、「プロはお金を生むのが仕事」ということと、セルフプロデュースの大切さ。
このセルフプロデュースのところが、
筆者が「こう考えて、こう行動した」と局面での判断を説明してくれているわけです。
ものすごく腑に落ちるし、参考になる気もする。
プロレスラーのエッセイを読んでいたつもりが、とてもいい自己啓発書を読んだような、
何かが確かに、自分の中に落ちてきたような、読後感になりました。
本書の中に、フックになるところはたくさんあります。
プロレスの本だしな、と敬遠せず、ぜひ、手に取って、開いてみてください。