『燃やす』『孫係』が特にグッときた。
特に物語の境遇が自分にとってリアリティあるものだったということもなく、私も中年ではあるが、それほどまでのおじさんでもなく!?、これくらいの年頃の少女たちと交流をもつ機会もない。
ただ、この「救い」なのか「救われる」感覚なのか、西さんの小説で私は何度も何度も感じているこの感覚に、またしても文字通り「救われた」。
自分の中に潜む封印してきた過去の出来事の引き出しをそっと開けられて、「大丈夫」「あなたは悪くない」。そう言ってもらえたような気持ちになりました。
またひとつ、前に進んでみよう。そんな想いにさせてくれる小説です。
西さんの小説にはいつも力を、前に進む勇気をもらっている。