副題に「ダボス会議で語られるアフターコロナの世界」とありますが、ダボス会議とは、
「世界経済フォーラム」の通称で、主に欧米の政財界や学界からエリートが集まり、世界
情勢の改善に取り組むことを目的とした国際機関です。
著者のクラウス・シュワブはドイツの経済学者で、この会議の創設者です。
「グレート・リセット」という言葉は最近よく見聞きしますが、端的に言ってしまうと、
コロナのパンデミックにより明確となった、社会的格差や環境破壊の限界に達した現在の
資本主義体制を一度リセットし、格差や環境に配慮した持続可能な資本主義へ方向転換
させようという計画のことです。
本書は、上記会議で実際にエリート達が集まり、話し合った内容(=計画の全体像)を
明らかにした書です。
コロナ前にはもう戻れないという大前提から出発し、今後進んでいくであろう世界の姿
が述べられています。
この会議には、実際に計画を実行する力を持ったメンバーが揃っているため、未来を予測
していると話題になっている書籍です。
現在混沌としている世界がどこに向かうのか、少しでも気になる方には必読の書です。