現在、世界の覇権を握っているのはアメリカである、という事実は誰もが疑いようもないと思いますが、
アメリカの前の覇権国家であるイギリスも、実は今でも隠然たる力によって世界に影響を及ぼしている
というのが本書でも述べられているところです。
カタカナの国名だと「イギリス」と一つの国のようですが、英語だとUnited Kingdom（連合王国）と言う
ように、イングランド、スコットランド、ウェールズ、北アイルランドという、別々の国を更に一つの王国
だというのが、イギリスの実態です。
イギリスが今でも世界中に影響を及ぼせるのは、まず英語という言語、「くまのプーさん」や「ハリーポッター」
等、世界中の人達が知る文化の力、そして旧植民地諸国をメンバーとして、今でも結束しているイギリス連邦
によるところが大きいようです。
日本人は、世界情勢や国際政治と聞くと、どうしてもアメリカにばかり目が向いてしまいがちですが、同じ
島国で、ヨーロッパとアジアという違いはあれど、アメリカの最重要同盟国同士として、イギリスの実態を
学んでおくことは、今後を見通す上でも十分必要なことではないでしょうか？