司馬遼太郎さんの作品(竜馬が行く、坂の上の雲など)を読んで、
日本の歴史を知ったり日本史が好きになった方という方はとても多くいらっしゃるかと思います。(私もそのひとりです)
文学(歴史小説)としてとらえられている司馬作品は歴史学者などにより論じられることはあまりなかったようですが、
著者の磯田道史さん(元静岡文化芸術大学准教授)はその分析にチャレンジをして、そこから作品ごとに新たな日本史を解説してくれています。
戦国・幕末・明治・昭和(司馬史観で異常な時代・鬼胎)の順に作品を取り上げながら、日本の歴史及び日本人の姿を見つめ直し、
勉強してみよう!という意欲作で、どの章も面白く読むことが出来ます。
映画「関ケ原」で若い世代にも注目が集まっていますが、この著書を読めばさらにいろいろな世代で司馬作品を読んでみよう!
と思ってしまうに違いありません。