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『失われた岬』 篠田節子  (KADOKAWA)

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本沢合店

『失われた岬』 篠田節子  (KADOKAWA)

本沢合店・学参担当:犬塚のおすすめ



600頁弱の推理小説。北海道のとある岬で、大切な家族・友人・恋人が消えていく。
カルト教団の仕業なのか…。登場人物が時代を前後しながら出てきて、
どのようにつながっていくのかを推理しつつ、ワクワクして読みました。

その始まりは、戦前のヒロポンにつながり何人もの人が生命を落としていく。
そして、その陰にはある人物が深く関わっていた。
文中で一人の男性の言葉に「障害を一つ一つクリアしていくことに、生きる意味があるんじゃないんですか。
それを最初に放棄して天から与えられたものに満足して生きろと言うのは
傲慢以外の何物でもありません」とあります。
人の生きる意味を問題提起しているようで興味深かったです。