カニカマ。
それは日本が誇る、モノマネ芸の元祖。
安くておいしく、栄養豊富。
ちょっとググれば、無数のレシピが存在し、あろうことか、その人気はすでに世界レベル。
ヘイ、コール・ミー「SU・RI・MI」!
原材料の、淡泊で安価なスケソウダラも、よもやこんな時代がくるとは思ってもいなかったでしょう。
『カニみたい。まるで』
そんな声がワールドワイドで聞こえてくる、夢のような一瞬が本当にあるとは。
…(何書いてるんだ?この人)と思われたでしょうが、私が紹介するこの本は、
要約するとこんなカンジです。(怒られるわ!)
「わだば矢野顕子になる!」
と決意した、飛騨高山の高校2年生の少女が、35年後、実際矢野さんのライブツアー
に参加することになる不思議。というか奇跡。
某ファミリーヒストリーのごとく、清水家の人びとのことが各章で語られていますが、
特にミチコさんが幼いとき、新しくお母さんになってくれた女性の明るさ。
“子どもにとって「愛」とは、細部までじっと見つめられることであり、最後まで話を
しっかり聞いてもらうことであり、一緒に笑いあってくれることだ”
至言です。
さまざまな人と出会い、さまざまな言葉をしっかりキャッチして、現在の清水ミチコさんが
作られたのだな、とよくわかります。
人は皆、モノマネをする生き物だということにも納得です。
常識的社会人、というモノマネ。
理想的書店員の接客、というモノマネ。(ムズッ)
その中でも、越前ガニのごとく、最高級に輝く人もいるのでしょうが、
カニカマの良さも充分すばらしく、得がたいものではないでしょうか。
ブラボーカニカマ。
目指せ、カニカマ人生!