NHKで放送された『日本戦後サブカルチャー史』、これがとても面白かったと記憶していて、
何が面白いって宮沢章夫氏の話し方。
普通に聞き入って、見入っていました。
この番組はテーマがあってしゃべっていることだけれども、本書は統一のテーマのない、
自由なエッセイやインタビューをまとめた本です。
読んでいてうっかり笑ってしまう、感心する、なんでこんなこと思いつくんだと驚愕する。
気が付いたら時間が過ぎていて、ページも進んでいる。テレビで見た氏の顔がはっきり浮かんできます。
あることを思いついたら、そこからどれだけ発想を遊ばせられるか、
みたいな書き口だと感じましたが、それが想像を超えて飛んでいくのだけれど、気が付いたら帰ってきている。
頭の中がぶんぶん振り回されました。
帯に「食事のとき『中華って感じじゃない』と思ってしまのはなぜか?」
「学生時代を手芸部で過ごした人のことが気になって仕方ない」
このネタがどこでどう飛躍しているか、是非楽しんでいただきたいです。