

今年の大河ドラマ西郷どんにちなんで。
限界ギリギリの命のやり取りを描かせたら右に出るものはいない(と思っています)松本次郎の最新作を紹介します。
幕末、江戸で討幕のために薩摩藩士がテロ行為(強盗や殺人)を繰り返す。
それに対抗するため勝海舟が画策したのは農民を侍に仕立てこれを討伐することだった。
刀を扱ったこともない体力自慢の農民たち(筋肉凄い!)がたった6日間攻撃のみの指導をうけ、侍相手に本番である。(守りの指導は受けていない…)
無茶苦茶だが初陣で一人切り殺されたものの、(相手の隙をついた奇襲とはいえ)30人余りの侍に10人で立ち向かい20人あまりの命を奪った。
付け焼刃にしてはすごい!
いやマジで。
こんな風にかくとクールでカッコいい感じですが、農民たちの朴訥ながら裏表のない気性はなごむし、若い彼らが実践をつみながら剣客としてそれぞれの自覚やめばえもあり、青春劇的な展開もあります。
ただこのあとの史実を鑑みれば彼らにあまり幸せな結末が待っているとは思えない。
そういうところが暗殺集団の一面もあった新選組を想起させます。
あと勝海舟と薩摩藩側の腹の探り合いのような駆け引きも面白い!
3巻は3/27発売予定!
原作は永井義男著の小説『幕末一撃必殺隊』。
こちらは、紙の本は残念ながら絶版になってしまっています。
ただ、電子書籍は販売中。
原作を読んでしまうと彼らの行く末もわかってしまうので、私は未読です。