『戦争は女の顔をしていない』や『アフガン帰還兵の証言』の作者で、2015年にはノーベル文学賞を受賞した
ベラルーシの女流作家・スヴェトラーナ・アレクシェーヴィチの同名原作がコミック化されました。
1986年に発生した「チェルノブイリ原子力発電所事故」で、発生当時の現地の住民や、事故対応のために当地
に送られた軍人等、悲惨な事故の当事者=被災者の物語です。
放射能汚染による事故が悲惨な事は想像がつきますが、当時の現地でも地獄のような光景だったのかと戦慄します。
私も原作は読んでいましたが、視覚として入ってくると、改めて未曾有の災害だったのだと恐ろしくなりました。
発生した当時はまだソ連という情報統制された社会主義国だったため、被災者の思いが伝わる事もほとんどなかった
のだと思います。
加えて、事故によって汚染されたチェルノブイリ原発は、現在のウクライナにあり、今は戦争という新たな災厄に
見舞われていると思うと、本当に心が痛くなります。
胸は苦しくなりますが、実際にあった悲惨な事故の被災者達からの悲しみと祈りを、是非多くの方に知っていただきたいです。