お久しぶりにオオカミのガブとヤギのメイのコンビが帰ってきました!
「食べる」と「食べられる」の関係の二匹が、あらしのよるに出会い、
色々な困難を乗り越えて友情を築いていくお話。
20年ぶりに新シリーズがスタートするということで、
あらためて一作目の二匹の出会いから読み直してみたのですが、
今読んでもガブがメイを食べてしまいそうになる場面にハラハラするし、
仲間から友情を引き裂かれようとしてもそれに抗っていく姿に心が動かされました。
友達になり得ない生い立ちや、共同体を超えて友情を築く物語は、
むしろ今の時代に読まれるべきお話にも感じました。
まさに時代を超えたベストセラーシリーズです。
新シリーズには新しい仲間が登場します。
でもそのことでガブとメイの友情が揺らぎ始め、
ガブがメイの態度に疑心暗鬼になっていきます。
まるでそれは恋愛関係のふたりが相手にあらぬ嫉妬をしている姿のようで、
大人は読んでいるとドキドキしてしまうかもしれません。
二匹は友情を超え愛情を育んでいるようにも思えます。
そこに新しい仲間が加わり、まるで三匹は家族のようになります。
帯の「新シリーズは友情から家族の物語へ」というコピーにあるとおり、
これから家族の絆が描かれていくのかと思うとどんな展開になるのか続きがとても待ち遠しいです。
ガブとメイが初めましての方やお久しぶりの方は、
是非1作目の「あらしのよるに」から読んでみてください。
お子様がひとりで絵本を読めるようになってきて、
字が多めの読み物に挑戦する前に読む絵本としてもおすすめです。
