
4月15日投稿のオススメ分に引き続き、ロシアによるウクライナ侵攻に関連した書を紹介します。
前回の“地政学”という言葉と並び、今回のウクライナ侵攻でメディアがよく使用する言葉の中に、
“プロパガンダ”という言葉があります。
“プロパガンダ”とは、「特定の思想・世論・意識・行動へ誘導する意図を持った行為」のことで、
主に国家が主導する宣伝戦、心理戦、政治宣伝を指します。
本書の著者はベルギーのブリュッセル自由大学歴史学教授として、第一次世界大戦からアメリカによる
アフガン空爆迄を事例に出しながら、プロパガンダの基本的なメカニズムを本書で検証しています。
目次にもなっている下記の語録、
「われわれは戦争をしたくはない」「しかし敵側が一方的に戦争を望んだ」「敵の指導者は悪魔のような
人間だ」「われわれの受けた被害は小さく、敵に与えた被害は甚大」「われわれの大義は神聖なものである」
といったものは、古今東西の戦争で、時の指導者達が使用してきた言葉であり、むしろ昔から変化がない
ことに驚かされます。
メディアリテラシーを身に付ける良書として、本書をオススメします。