
まだ寒い日が続いていますが、絵本売り場では、春の香りを感じる絵本がならんでいます。
寒さの中、暖かい春が待ち遠しくなるような絵本を紹介します。
寒くて外で遊べない日、ひろこさんは森で出会ったともだちに手紙を書いています。
一緒にくるみを拾ったりす、しっぽをふんでしまったとかげなど、出会ったときのエピソードをまじえながら書かれたひろこさんの手紙がとてもかわいらしく、あたたかい気持ちにしてくれます。
すべての手紙には「はるになって、もりにすみれがさいたら、このもみのきのしたでまっています。」と書かれ、また会えることを願いながら、一緒に遊んだもみの木に手紙をさげました。
そして雪が溶け、ようやくあたたかい日が続いたとき、ひろこさんの家のドアの前に、木の実やお花がおいてあったのです。
それらがみんなからの返事の手紙だとすぐにわかり、すみれが咲いたもみの木の下で再会するのでした。
ひろこさんの手紙のやさしさあふれる文章や絵は本当に魅力的で、手紙を書くことの楽しさも伝わり、ずっと待ち望んでいたともだちとの再会とあたたかい春の訪れの喜びがかさなり、とっても心が温まる絵本です。
大人の私たちの心にも響くような温かさをこの絵本に感じ、たくさんのお客様にこの魅力を伝えていけたらなと思います。