「たぶんこの本今年最強」
年齢や性別に関係なく、
気の許せる友人たちとくだらない話をしている時が一番輝いている時間なんだなぁ!
と再確認させてくれる作品でした。
この作品はこのノリを維持したままドンドン突き進む。その過程が新鮮だ。
少々無謀かと思える選択肢も実は十分説得力があり、
彼女たちの生き様の中では最高のチョイスだった。
またそんな選択肢の初めから終わりまでを、読者に納得させながら面白おかしく導いてくれる構成もナイス。
エンディングの学校生活はいらないのでは?と最初思ったが、
踊りまくる彼女たち4人のシーンで改めて納得した。
それは彼女たち全員集まれば、時と場所を選ばず最強のパフォーマンスを
発揮しちゃうということの再確認だったのだ。
そしてそれがこの作品のすべてだったのかもしれない。
ふっと思ったのは、この本は読者を選ぶかもしれない。
たとえ小説だとしてもこういった生き方を本能的に受け入れられない人はけっこういると思う。
理由は、大抵の人がこういった選択をしない・できないだろうからだ。
そこに嫌悪感を感じてしまう人もいるだろう。しかしだからこそ私はこの作品に惹かれてしまった。
しない・できない選択肢を選んだ彼女たちの人生に、ある種の共感と興奮と羨望が入り混じってしまったからだと思う。
死ぬ前に男は「まぁいい人生だったなぁ」と思い、女は「もっと違う生き方があった」と思うらしい。
(どこかで読んだ本に書いてあった)彼女たちは死ぬ前に何を思うだろう。
たぶん「先に行ったアイツ、いい部屋確保しといたよな。いまから行くから」じゃないかな?
(生きている時は一緒だけど、生まれた時と死ぬ時だけは流石に別々だろう)
あの世でも4人集まればたぶん最強だろう。
*読み終わった後、90年代あたりに放映していた「やっぱり猫が好き」を思い出しました。
ドラマ化するならこの4人は もたいまさこ・室井滋・小林聡美・片桐はいり でしょうか。
年齢的にみて、少々高齢化した4人になってしまいますが。