私は人と人外、幽霊や妖怪との物語が好きです。
少年漫画のように人の敵として現れたり、はたまた都市伝説やホラーの
ようにただ不気味で人を怖がらせる存在になったりと様々に姿を変えていきます。
この物語は人間の隣人、伴侶としての妖怪がでてくる話です。
主人公の嫁の猫又の他にも雪女、二口女、ろくろ首など、様々な妖怪が仲間に加わり
江戸の怪奇事件を解決したり、人と妖怪の持ちつ持たれつの関係にほっこりしたりと
幽霊や妖怪にありがちな怖い、
恐ろしいといったイメージはなくコメディを読んでいるような感じでした。
人とは違った価値観をもっている妖怪と心を通わせていく様子が可笑しくて、時々感動するそんな物語です。
後々になって驚いたのはこの本は時代小説に部類されているとのことです。
時代小説は小難しい話で読みにくいというイメージがあったのですが、
この本はとても読みやすく私の中の時代小説というお硬いイメージを大きく変えてくれました。
時代小説に限らず、ちょっとイメージだけで遠ざけていた本などを手にとってみてはいかがでしょうか？
もしかしたら面白い本に出会えるかもしれません。