本書は、浜松市浜北区にある、NPO法人ハーモニーの理事長である池谷直士さんにとって、初めての著書です。
池谷さんが長年、ハーモニーの理事長として、あるいは心理カウンセラーとして、障害や悩みを抱えている人たちと向き合った経験が、一冊の本に結実しました。
「いつ命が尽きるともわからない超重度障害者と一緒に人生を歩む決意をしてくれた妻は、私にこんなことを教えてくれました。『障害があるとか、自分でお金を稼げるとか、そんなことは関係ない。
(中略)あなたには、社会のために貢献することを考えていってほしい』」(「はじめに」より、5ページ)
本書はいわば、脊髄性筋萎縮症という生まれつきの難病を抱えて生きて来た池谷さんの「社会への、貢献の記録」です(「魂の一冊」と呼べるほどの)。
「人生への処方箋」であると同時に、著書の生き様まで描かれたこの本が、多くの人に読まれることを望んでいます。