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『憂国のモリア-ティ』 三好輝(集英社)

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『憂国のモリア-ティ』 三好輝(集英社)

バイヤー 細川のおすすめ




私は外国文学、特にイギリスの作家であるディクスン・カーやミネット・ウォルターズ、R.D.ウィングフィールド等の作品が好きだ。
外国文学が好きになったキッカケは、御多分に漏れづ、小学生の時にシャーロック・ホームズ作品に出合ったからだ。
そのシャーロック・ホームズの作品には、ホームズの最大のライバルとして「モリアーティ教授」が登場する。
ホームズから「犯罪界のナポレオン」と呼ばれ、表向きは数学教授だが裏の顔はヨーロッパ犯罪界の帝王の顔を持つ大悪党という設定だ。
詳細は原作に譲るが、モリアーティの少年時代からをコミックで描いている本書をファンとして買わない訳にはいかなかった。
原作には無かった、悪役の少年時代からの人生と聞いただけでそそられる内容だ。
過激な描写も少なくないが、“絶対悪”が主人公という作品はなかなかない。

ミステリ好きにも、コミック好きにも自信をもって一読をオススメします。