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『イオンを創った女』 東海友和 (プレジデント社 )

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『イオンを創った女』 東海友和 (プレジデント社 )

営業本部:野尻のおすすめ


普段このレコメンドでは、ほとんど小説以外のオススメを挙げることはないのだが、実はビジネス書も大好きでよく読む。今回はイオン大帝国を築き上げた小嶋千鶴子の評伝、『イオンを創った女』。ユニクロの柳井会長推薦帯にある「今まで僕が読んだ人事の本で最高の本」という文言にわかりやすく惹かれ手にとった。

いやぁ、凄まじい本だ。
言葉が刺さりまくった。
この本は読む人によってきっと琴線に触れる言葉違うだろう。


私の場合あまりに多く感銘を受けたので、全部を挙げることは出来ないが・・・。

・純度の高い自己基準を持つ
『低い基準で妥協するとのちのち体質が弱くなってくる。会社もそうだし個人もなおさらである、厳しいくらいでちょうど良い』
小嶋さんはこの言葉の事例として、人のモラルの話を出しており、私も全くもってその通りと思ったが、私はこの言葉を【目標】というの観点で捉えた。例えば売上目標を色々な理由をつけて少し低めに設定する。それを多少の努力でクリアするということを繰り返していくと、目標達成という事案にたいしての体質が弱くなる。成功体験というメンタルへのケアも当然必要なのだが、やはり体質を強くしていくには小嶋さんが仰っている通り、「厳しいくらいでちょうど良い」と思うのだ。


・マネジメントのレバレッジ効果
生産性の低い会社・職場に共通しているのはマネジメント不在か、有効に働いていない場合がほとんどである
小嶋さんは、「マネジメントとは思想であり、知識であり、技術であり、実践である」こう言う。これほどまでマネジメントという言葉とその意味がストンと下りてきたことはない。それ以上でもそれ以下でもない。そう、だからマネジメントが重要なのだ。社内において業績不振やモラルの低下、不正や不平不満が蔓延している場合などは全てマネジメントに問題があると考える必要がある。反対にそういったことがあまりなく比較的上手く行っているときも、だからこそ心してこのマネジメントの知識を深め、技術を磨き、実践する力を強めていく必要がある。


・失敗を寛容する心が人を育てる
『打率三割は良いほうである。七割の失敗は当然である。本人が失敗を隠したり、一回の失敗で意気阻喪したりさせないことである』
これは身をもって体験している。私も様々な失敗を重ねてきたが、怠慢で失敗をしたことは一度もない(自慢できることではないのだが・・・)。そして当社でも経営者は、失敗しても「ナイストライ」「グッドエラー」と笑って許してくれる。しかもナイスとグッドと言ってくれるのである。小嶋さんが仰る通り、これが人を育てるのだ。自分に置き換えると全くもって出来ておらず、失敗の報告を受けると顔が引きつっているのが自分でもわかるし、変な間が空いているのもわかる。もっともっと精進せねばイカンです。


きっと、今後悩んだときなどにこの本を何度も開くだろう。
そんな一生モノの本だと思います。