第二次世界大戦の独ソ戦(1941年6月〜1945年5月)において当時のソビエト連邦の女性たちが戦争に志願して戦った。
原作者は戦争を生き抜いた女性たちに長期にわたりインタビューをしたスベトラーナ.アレクシェービッチさん。2015年にノーベル文学賞も受賞しています。
本作はその作品を漫画化したものです。
その戦争でのソビエトの死者は2700万人ともいわれます。
その苛烈を極めた戦いの中で彼女たちが女性の感点と視点で戦争をどう戦いどうみてどう捉えたのか。
戦争に関する作品は男性視点のものが多いので
小梅けいとさんのやさしいタッチの描写でありながらでも力強さを感じる女性たちを描いたこの作品をぜひこの機会に手にとって感じてみてほしいです。
私の祖母は戦争を体験した人でした。
食べ残しは絶対にしないし
洗い物ででる米粒まで捨てないでその場で掬って食べているのを見たとき、どうして捨てないの?と問うと
罰が当たるよと
昔は(戦争中は)白いご飯なんて食べられなかったんだよ
と言われました。
他にも何で部屋の蛍光灯にエプロンがついているのか?
窓ガラスになんでガムテープで✖が書かれているのか?
当時の祖母の部屋もその慎ましい生活も戦争が終わってもまるで戦時中のままでした。
それも戦争の断面だと思います。
戦争の引き起こす沢山の犠牲を忘れちゃいけない
色褪せた物にしてはいけない
と思うのです。