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『九龍ジェネリックロマンス 1』 眉月じゅん (集英社)

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バイヤー(コミック)

『九龍ジェネリックロマンス 1』 眉月じゅん (集英社)

コミックバイヤー:阿部のおすすめ



映画化アニメ化もされた「恋は雨上がりのように」の眉月じゅんさんの最新作。
個人的には久しぶりに恋愛もの読んだといった感じですが
眉月センセイの作品は恋愛描写の胸キュンポイントのジタバタ感(ベットの上で足をバタバタさせるやつです…)以外でも訴えるものがあるなあと。
例えば主人公の住む街は今は亡き九龍城塞をモデルにしており
かつて魔窟と呼ばれたその場所は行ったことはないのにノスタルジックな思いに駆られる描写で。
テレビに回すチャンネルがついていたり
扇風機はボタンを押して風量を調節するタイプだったり。
小道具が昭和です!
主人公が朝食べる扇形の食べやすいサイズに切ったスイカとか。
ベランダで吸うタバコみたいな習慣も。
九龍が取り壊されたのが1993年から1994年、平成で言えば5年あたり。
まさに昭和からその頃までの生活が描かれているんだなあと。
そーゆーなつかしさにひたりつつ
恋する主人公のちょとした表情やしぐさなどの心の機微が直に伝わってくるような表現のとっても豊かな作家さんなのそーゆー意味でもとっても読み応えありです。
ぜひぜひ恋と九龍情緒を堪能していただきたいです。