朝陽昇さんの初作品集。
日常的なお話からSF、オカルト、涙腺のゆるむ感動物語まで多種多彩のお話ばかりです。
派手さはありませんが物語の根底にかんじたあるのはやさしさ、あたたかさ、希望。
コミカルさも!
特にお気に入りはくまのぬいぐるみが主人公の落涙必須の「みよちゃん、どこへいく」
戦後70周年に描かれた1964年の東京オリンピックのお話「雨ののち、晴れののち」です。
後者は特に鉛をのみこんだような気持ちでもそれだけではない明日がある。
という時代があった事を思い起こしました。
そこからまた56年
正確には来年57年後にまた東京でオリンピックが開催予定で。
この作品を読んで戦後75年の今、忘れてはいけない過去を改めて思いました。
バラエティに富んだ作品集、ぜひお手に取って読んでいただきたい。
心に残る物語がきっとあります。
蛇足ですが「オールナイトについて」はもう経験者としていいねボタン連打でした。
徹夜明けの気怠さと鑑賞後の興奮と朝陽の眩しさを思い出しあれに勝る脳内麻薬はないなあ〜と浸ってしまいました。
もう今はそんな体力ないかな…