皆さんは、「ランチ酒」と聞いて何を思い浮かべますか?
真昼間から酒だって?!
なんて、お思いではないでしょうか?
いえいえ違うんです。
主人公の祥子の職業は <見守り屋>
深夜、様々な理由で一人ではいられない人に寄り添い、見守る事を生業としています。
彼女にとって1日の締めくくりこそ【ランチ】
それは、唯一の贅沢であり、自分へのごほうびなのです。
登場する数々の美食は、店名こそ出てきませんが、検索すればすぐにわかる名店ばかり。
検索しては読み、読んでは検索する。
いつもの読書とは違う楽しみ方もできてしまうのが新鮮で、しかもそれが本当に美味しそうなので必見です。
正直どれも食べたいです。
そんな、最高のランチと酒に癒されながら、祥子はその日の仕事を思い返します。
寝ずの番を呼ぶにいたる、様々な事情。
孤独を抱えて生きる客に、自らの傷を重ね苦悩する。
寄り添い見守るということは、祥子にとって自分と向き合う大切な時間なのかもしれません。
そして、1日の終わり、食事とともに、ゆっくりと咀嚼し、前を向く。
読めば読む程、1日1日を大切に明日もまた頑張ろう!と、明日への力をもらえた様に思います。
毎日をほんの少しだけ特別なものにしたい貴方に、是非読んでいただきたいです。
食べて、飲んで、生きていく。
差し当たり、今晩は何を食べましょうか。