「スモールワールズ」で第9回静岡書店大賞を受賞された一穂ミチさんの書き下ろし最新作。
テレビ局を舞台にした連作4編集。
それぞれの短編の主人公は、社内不倫の“前科"で腫れ物扱いの四十代独身女性アナウンサーや
好きになった人がゲイで望みゼロなのに同居している二十代タイムキーパーなど……
どこか不器用な主人公たちのだけど、必死に生きる姿がリアルで胸が苦しくなる。
それでも前向きに、地道に進む姿に励まされホッとする。
一穂ミチ先生は何気ない日常に焦点を当てるのが絶妙です。
「無理しなくても良いよ」
となにか背中を押してくれる素敵な作品です。