以前、私はこのコーナーで将棋の本の紹介をした時、話の掴みで藤井聡太さんについて少し触れました。
あの時はまだタイトル戦に出場すらしていない時でしたが、現在五冠のタイトルを持ち、
あっという間に将棋界を代表する人になってしまいました。
人間離れした“読み”筋と終盤の「詰むや詰まざるや」の“読み”の速さは、他の棋士を圧倒しています。
藤井聡太さんの事をここで書くとキリがありません。今後の活躍も期待しています。
本書の“エルモ囲い”って? 将棋は、王を先に詰ました方が勝ちです。
当然、簡単に詰まされることのない様に王を他の駒で囲うのですが、囲い方にそれぞれ
俗称の様な名前が付いています。歴史のある将棋ですので、日本古来の名前が付いている
ことが多いのですが、この“エルモ”囲いって、・・そう今はAIの時代。
この数十年の間に,プロの将棋の世界もさま変わりしてしまいました。
エルモとは、優秀な将棋ソフトの名前で一時期この将棋ソフトが頻繁に採用した囲い方で、
いつの日からか“エルモ囲い”と呼ばれる様になりました。
対戦相手の角道からあえて外した場所に王を配置しているのが特徴です。
プロの局でも成り行きでこのエルモ囲いに近い局面になることも見受けられます。
AI将棋ソフトが好んで採用した囲いに、名前の付く時代が来るなんて想像も出来ませんでした。
将棋を研究したい方に読んでもらいたい1冊です。