2005年にスウェーデンで第一部が刊行され、その後各国で翻訳されてきました。
現在日本では、単行本がミレニアム5「復讐の炎を吐く女」まで、文庫ではミレニアム4「蜘蛛の巣を払う女」まで刊行されています。映画化にもなりましたので「ドラゴン・タトゥーの女」と言ったほうが分るかも知れません。
もともとの著者のスティーグ・ラーソンは、すでにお亡くなりになっています。(ミレニアム3までは、スティーグ・ラーソン)3部作で話は完結しているものの続きが読みたいと思っていました。ミレニアム4からダヴィド・ラーゲルクランツが引き継ぎ独自に創作されています。著者が変更となりその内容も気になりましたが、違和感なく非常に楽しんで読ませていただきました。ミレニアム4では、謎であった主人公リスベットサランデルの過去が明かされます。この小説は、主人公だけでなく「キャラが立つ」登場人物も多く楽しめるシリーズです。
海外小説は、登場人物も覚えにくいし頭に入ってこないと言う方も多いと思います。しかし、ミレニアムに関わらず海外小説は、異国の文化や風情や日本人との考え方の違いなど随所に感じられ、新鮮な面も多く知識も豊富になります。ぜひスウェーデン発の今作品をお読みください。
「そのかみの人の心も外つ(とつ)国の人の思ひも書(ふみ)に識(し)らるる」
相生垣瓜人(あいおいがきかじん)