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『朱色の化身』 塩田武士  (講談社)

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本沢合店

『朱色の化身』 塩田武士  (講談社)

本沢合店・学参担当:犬塚のおすすめ



何年か前に、グリコ森永事件を題材にした「罪の声」を読み、塩田武士という作家が心に残っていました。
今回、「知りたい」「聞きたい、彼女の声を」「知られてはいけない、あの罪を」という本の帯に書かれた言葉
に興味をそそられ、この本を手にしました。

内容は、ネットゲーム依存症の子を持つ親の悩みや女性の職場での立場の不遇など問題提起されています。
ガンを患う父親の依頼で息子の大路亨が、突然いなくなった辻珠緒という一人の女性を捜すため関係者一人一人
に話しを聞いていくという証言小説。
一人一人の証言が少しずつ繋がっていくワクワク感があります。
すべてのピースがつながり父親と大路は真実にたどり着くのですが、とてもやるせない気持ちになりました。