『ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー』の著者、
ブレイディみかこさんの今作はノンフィクションではなく小説です。
薬物依存症の母、その代わりに弟の世話をする14歳の少女ミアの世界を描いています。
貧困家庭を題材にしたテーマなので重くつらい作品だと思われ、敬遠される方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、読後は私たちが子どもたちにできることは何なのか。という気づきを与えてくれる作品となっています。
世界では戦争が続き、世界情勢は混沌としています。
日本でもガソリン価格の高騰、物価の上昇という煽りを受け、苦しんでいる人たちは更に厳しい生活を強いられています。
今まで「貧困」ということを頭では理解していたが、私たちのすぐ近くに「ミア」はいるんだと感じました。
14歳のミアを通じて近くにいるのに私たちには見えない、苦しんでいる子供たちに手を差し伸べるきっかけになる本だと思います。