ミステリー小説は数あれど、民族学とミステリーを融合させた小説はなかなかないのではないでしょうか。
一回読むと面白さが半減するのではと、ミステリー小説にあまり興味が無かった数年前。
ふとしたきっかけで読んだ「凶笑面」。
蓮丈那智という異端の民俗学者の魅力にハマり、北森鴻の著作を片っ端から読み漁りました。
ある作品では主役の人物が、別の作品では脇役で登場するというのが、北森作品では頻繁に起こります。
蓮丈那智シリーズに登場する宇佐見陶子という人物は、別の作品では主役として登場します。
作品を読めば読むほど、それぞれの登場人物の人生が見えてきて、人間的な魅力が出てくる所も北森作品の魅力の一つかなと思います。
何回も何回も読み返してきた大切な本だからこそ、あまり人にオススメしたくはないけれども！？
これを読んで北森鴻にハマってくれる人が一人でもいれば嬉しいと思います。