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『聖乳歯の迷宮』 本岡類  (文藝春秋)

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パルシェ店

『聖乳歯の迷宮』 本岡類  (文藝春秋)

パルシェ店・店長:八木のおすすめ


 

『イスラエルのナザレ近郊で〈キリストの乳歯〉が発掘された(中略)
一方、東京の南360キロの絶海に浮かぶ〈鬼の棲家〉青ヶ島では、不可解な事件が起こっていた』
文庫裏表紙の紹介文抜粋です。イスラエルと日本、〈キリスト〉と〈鬼〉。
一方そのころ、でどうつながっちゃうの? と、気になってしょうがない。
しかもその乳歯、ホモサピエンスと異なるDNAが検出された、って、それだけでもどうなっちゃうの、
なのに、青ヶ島の鬼が首を突っ込んでくる。
どうなっちゃうんだろう、でページを繰る手が止まらないなんて、
もうそんな感覚得られないと思っていました。

こういうダイナミックな転換をする物語は、
どこかで広げた風呂敷がそのままになりそうな印象がありますが、
この物語は風呂敷自体広がった感じがしません。

回り道をしている感じもしません。まっすぐ、大きなまま進んでいく物語です。
どうなっちゃうんだろう、の結末は、唐突に目の前に出てきます。
どうなっちゃったのか、是非お確かめください。