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『こども72時間サバイバル防災』 片山誠 しまりすゆきち ササキシンヤ (ライツ社)

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バイヤー(児童書)

『こども72時間サバイバル防災』 片山誠 しまりすゆきち ササキシンヤ (ライツ社)

児童書バイヤー:田雜のおすすめ


「災害時、自分の命は自分で守ろう」そう言われて、頭では理解してそうしなければ、と思っていても、
実際に大きな災害に遭ってしまうと、生き延びるために何をすればよいか、何が必要か、自分自身で考えて、
行動することが本当にできるのでしょうか。

きっと心のどこかで「まわりの誰かが助けてくれる」「家族がいれば大丈夫」
「避難所に行けば何とかなる」などと自分以外の誰かをあてにしてしまってないでしょうか?
大人がそう思うのに、子供なら尚更です。


この本は、子供が大人と一緒にいない状況で大地震に遭った時に、
発生後から72時間のうちに何が起こるのか、
生き伸びるためにどう行動して、何が必要なのかをタイムライン形式のストーリーに沿って
イラストとわかりやすい文章で教えてくれる防災本です。




子供に読んでもらうことを目的に作られていますが、大人も読むべき内容がたくさん詰まっています。
他の防災本とは違うのは、内容が圧倒的にリアルで実用的なところです。
 地震発生から時系列に何が起こるのかという、
これまでの大震災の経験に基づいたリアルなタイムライン。
時間経過による状況の変化だけでなく、心理状態の変化にも言及されていて、
実際に被災した方たちの生の声が反映されていると感じます。


私が一番ハッとさせられたのは、「防災バッグ」についてです。
「防災は『おままごと』ではない」の見出しに深く考えさせられました。
防災バッグに何を入れておくか、この準備段階から災害に対して
自分で考え行動することが始まっているのだと教えてもらいました。


大地震が起きた時に自分の子供が周囲に頼る大人がいない場所にいるなんて…、
と考えただけでも親御さんにとっては不安を煽られているようで、考えたくないことかもしれません。
でもそういった状況は実際に起こりうるのです。

まずはその現実から大人が目を背けず、自分の命を守るため、
自ら考えて行動できるようになるにはどんな準備と心構えが必要か、
子供と一緒に考えて欲しいというメッセージが込められています。

この本は不運にもその時が来てしまったとき、必ず助けになる1冊です。
1人でも多くの方に、この本が届いて欲しいと心から願っています。