
朝井リョウのベストセラー作品,映画化までされている作品を推薦するのもおこがましいが忘れられない
内容でしたので、あえて紹介させてもらいます。
大きなテーマは「多様性とは何か?」・「常識とは?・正義とは?」を問いかけた作品ですが、
そんな事よりもこの物語に登場する特殊な嗜好の人たち(ネタバレになるが水に興奮する)
私の祖父はこの嗜好の人と一緒に仕事をしていたと良く聞かされたことを想い出すのです。
子どもの頃、「会社にAさんという変わった人がいて何回注意しても水道の水を出しながら仕事をするんだ」
「そのせいで水道代の請求が高くて困る」、「他の職員が集中できないんだ」などの苦労話を聞かされましたが
当時は、「世の中には変わった人がいるな」・「祖父も大変だな」と思っていましたがこの作品を読み終えると、
AさんにもAさんなりの事情があったんだ、
一方にとっては常識・正義でも他方にとっては苦痛になる場合があるという、
当たり前だが具体的な事例を突き付けられて考えさせられました。
今でも、「正欲」の表紙を見ると祖父の困っていた顔を想い出します。
