著者は植物学者で静岡大学教授の稲垣栄洋さんです。
有名な著書では「生き物の死にざま」が大ヒットした先生です。
本書は、雑草をテーマに弱者でも生き残れる生存戦略を説いた本です。
植物にとっては「種子を残す」という事が目的なので、
目的が決まっていれば、そこに至る道はどこを通ってもいい。
という考えをビジネス戦略と掛け合わせた話が展開されています。
植物という世界の生き様は、ビジネスでの生き方とリンクしている。
有名なランチェスター戦略、ブルーオーシャン戦略と絡めながら雑草戦略を語る本書の新鮮さはもうたまりません。
分かりやすい語り口と新鮮なテーマにあっという間に引き込まれました。
皆さんも「草むしり」をしたことがあると思います。
良く言われませんでしたか?
「根っこまで取らないといけないよ」と。
根っこを抜かないとまた生えてきてしまうからですよね。
しかし、雑草は違います。
根っこ以外にも、球根・種子といったバックアップ体制を用意して
決して駆除されないよう体制を整えているそうです。
トップを狙うだけがビジネスではない。
広く広範囲に根付く戦略もまた、ビジネスにリンクした雑草戦略に当てはまる事が多くためになりました。
これからの草むしりが違った視線でできること間違いなしです。