
この人の徳川9代将軍家重と彼の口になった大岡忠光の物語「まいまいつぶろ」を読み、
とても感動したので今回手に取りました。
主人公が“田沼意次”。え!!
私の記憶の中では、悪い印象しかなかった人です。
でも読み進めていく中で印象が180度変わりました。
意次は9代家重の小性を振り出しに、大名にまでなり10代家治の最側近として商業を重視し、
民を富ませる経済政策を行っていく。
本当に民のことを思って改革をした人なんだと。
“付け届けは、それで手心を加えた刹那に賭に化ける”
“奉行人の顔を見れば主人がわかる”
“いくさ場と心得て行くのであれば、戻る勇気を決して忘れるな”
数々の意次の言葉の中に、現代に生きる人々が学ぶべき点があると思う。
意次の最後の引き際には感動さえ覚える。
どこまでも心根の優しい、思いやりのある人だったんだと。
ちなみに、“またうど”とは、正直者という意味だそうだ。