夏休みのうちに、あと何冊か本を読みたいと思っている方へおすすめしたい1冊です。
宮部みゆきさんをはじめとする9人の人気作家さんが、
「子どもたちを本気で怖がらせる」ホラー短編小説を描き下ろしたアンソロジーです。
それぞれのお話の舞台や登場人物は、学校、自宅、家族、両親、兄弟、友達、など
子どもの世界をとりまく身近なものがほとんど。
なのに、どれも違った「こわい」が体験できるお話なのです。
様々なジャンルの小説を書かれている作家さんたちなので、 「ホラー」と一言でいっても、
色々な恐怖のかたちが表現されています。
次はどんなこわいお話だろう、
と緊張と期待を持ちながらどんどん読みすすんでしまいました。
子供むけでしょ、とあなどるなかれ、
大人もかなりゾッとできるところが、作家さんの手加減無しな本気を感じます。
この本の編者の井上雅彦さんが、「恐怖」も子どもにとっては「感動」の一種かもしれない、
と述べられている通り、私自身も子どものころに出会ったこわい話は、
大人になった今も深く心に残っています。
喜びや悲しみと同じくらい、恐怖も子どもの心をつよく動かすものだと身をもって思います。
同時に発売された「こわい話の時間です 六年一組の学級日誌」にも
本書とは異なる9人の作家さんの ホラー短編が収録されています。
是非どちらも読んで、あなたの一番怖かった(感動した)お話を見つけてみてください。
