
昔から、
文明が滅びた後の世界をモチーフにした物語に、
どうしようもなく惹かれてしまいます。
そんな自分が、表紙の雰囲気が最高すぎて手に取った作品が、
この、「砂漠の旅ガラス」です。
舞台は、
黄色く冷たい、防腐塵(ぼうふじん)という名の特殊な砂に覆われた世界。
AIの暴走によって人類は文明を失い、荒廃した地球が広がっています。
そんな厳しい世界で、
砂漠に住み、埋もれた古代人の町の物資を掘り当てて生活をする旅ガラスとして
生きる少年「ツバメ」
過去から逃げてきたツバメが持つ、ひとつの謎の物体をめぐって、
海の民、砂賊、居住区の人々など異なる価値観を持つ民族が交錯していきます。
先入観をぬぐい、多様性を認め合う、
いまを生きる人たちに届けたい物語。
結末は、ぜひ貴方の目で確認してください。