
子どものころ図書館で見つけた名探偵明智小五郎シリーズにはまり
怪人20面相や少年探偵団の登場にわくわくして読みふけっていました。
それが作家江戸川乱歩を知るきっかけになったわけですが、その乱歩
が同時代を生きた“命のビザ”で知られる杉原千畝との友情と波乱万丈の
人生を描いた作品が「乱歩と千畝」です。ふたりは同じ大学の先輩後輩
の間柄なのですが、実は同時期にその大学には在籍していないそうです。
なのでこの物語は、もしふたりが実際に出会っていたらどんな展開が
待ち受けていたのだろうかと著者が妄想?して描いた物語なのですが
本当にこうなっていたんじゃないかと思わせる、実に面白い読み応えの
ある作品です。
