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『藩邸差配役日日控』 砂原浩太朗  (文藝春秋)

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本沢合店

『藩邸差配役日日控』 砂原浩太朗  (文藝春秋)

本沢合店:犬塚のおすすめ




年齢的に時代劇に、はまっています。今注目されている時代小説家 砂原浩太朗の新作を読みました。
「高瀬庄左衛門御留書」「黛家の兄弟」に続き3冊目です。
やはりこの人の書く物語は心に優しい風が吹くなと思います。

陰では“何でも屋”と呼ばれる江戸藩邸の差配役 里村五郎兵衛は文中で
「誰もやらぬお役を果たすのが差配方…いや誰もできぬ、じゃ」と言う。
里村の所には藩のいろいろな困り事が持ち込まれる。
猫の捜索に始まり藩の一大事に係わることまで、ひとつひとつ丁寧におろそかにせず、役目を果たしていきます。
最終章では生命の危機にも及びますが無事解決。

「勤めというのは、おしなべて誰かが喜ぶようにできておると。」心にとどめておきたい言葉です。