古い絵本ですが、私の大好きな絵本のひとつをご紹介させていただきます。
こちらは親戚のお姉さんからのお下がりの絵本で、この絵本を見て「『ぐりとぐら』の絵本の人だ!」と
私はすぐに気が付きました。
当時私の通っていた幼稚園では、1組で同じ絵本をいただけることになっていました。
二つ上の姉の組が『ぐりとぐら』だったので、ぐりとぐらシリーズではないのですが、
私も同じ絵本をもらえたと思いとても嬉しかったことを覚えています。
私の家の朝ごはんは、ごはんと味噌汁だったので、
ゆうこに用意されたバターのついたトーストと牛乳とゆでたまごのあさごはんは
とても素敵に見えて私の憧れでした。
絵本の中で、顔が描かれたゆでたまごの魔法で小さくなったゆうこは、
たまごと一緒に冒険に行くことになりました。
冒険のおともに赤いサルビアの花をつえにしているのですが、私の家の庭にもサルビアが咲いていたので、
もしかしたらゆうこと同じようなことが私の身にも起きるのではないかと
胸のどこかにそんな気持ちがあったことを覚えています。
絵本に描かれた憧れのストーリーが自分の身にも起きるかもしれないと思わせてくれる素敵な絵本だったんだなと改めて気が付きました。
この絵を見れば、誰もが『ぐりとぐら』の絵本で知られる山脇百合子さんの絵本だと気が付くでしょう。
数多くの方々が山脇さんの描く絵本に親しんでこられた思います。
謹んでご冥福をお祈りいたします。