9年前、浜松の店舗に異動になりました。
それまでは静岡市内の店舗にしか所属したことがなく、同じ会社内とはいえ、
ほぼ知らない人たちの中に入っていくこと、
店舗規模や役割…などなど、不安の大きい中でのスタートでした。
しかし、その不安はすぐになくなりました。
店長をはじめ周りのスタッフの人たちが、本当によくしてくれました。
浜松勤務が良い思い出として残っているのも、一緒に働いた仲間の存在が大きかったからだと思います。
そして、その中でも、特別な存在がいます。
その人は、勤務初日でおどおどしている私に「おなまえはなんていうの?」と子どもに話しかける
口調(おちゃらけた感じ)で声を掛けてきました。
私は一瞬、なにこの人、と思いましたが、その一言で緊張が一気に解けたことを覚えています。
その後、副店長となった私を、様々な場面で何度も何度も助けてくれました。
そして、支えていただきました。
私が一緒に働かせてもらった時は、すでに嘱託社員という立場であったこともあり、
常に控えめではありましたが、それなのに、職場内での存在感は特別で、周囲からの信頼がとにかく厚く、
またその言動には不思議な説得力がありました。
この感じはなんだろう・・・と考えたときに、一つの答えにたどり着きました。
この人は、常に相手のことを考え、想像し、本当にその人に良くなってもらいたい、
成長してもらいたい、という思いで接しているからなのだと。
決して、ぐいぐいと引っ張っていくような強いタイプの人ではありませんでしたが、
自分の考えをしっかり持っていて、周りの人たちを大切にし、
そして良い方向へ導くことができる素晴らしい人でした。
今回おすすめしました本を読んだ際、真っ先にこの人が頭に浮かびました。
(また一緒に働きたいのですが…)
前置き長くなり、すみません。
まず、こちらの本の著者、岩田松雄さんはご存じの方も多いと思いますが、「リーダー本」など、
多くのビジネス書の名著を執筆されている方です。
そんな信頼のおける著者が、「ついていきたいリーダー」になるための
考え方を51項目紹介してくれています。
例えば、「リーダーシップは生まれつきのものじゃない」「部下は、上司の人間性をこそみている」
「現場、そして弱い人たちを大切にする」「日々の言動が信頼関係を作る」などなど
具体的なエピソードとともに解説してくれていますので、イメージしやすく、
さまざまな気付き、発見があります。
日々成長したいと頑張っている全ての「リーダー」におすすめの1冊です。