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『化粧劇場』 イガリシノブ 劇団雌猫 (池田書店)

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『化粧劇場』 イガリシノブ 劇団雌猫 (池田書店)

バイヤー:永山のおすすめ



昨今のコロナ禍でほとんどの人がマスクを着用するようになってから
「明らかに化粧をしなくなった女性スタッフがいる」という話を耳にし、直接言われずとも化粧の有無はわりと見られてるんだな、と恐ろしくなった。
私は常日頃から「化粧より他のことに時間を充てたい」派で、特に仕事の時は本当に必要最低限のことしかしないため、こいついつも化粧してねえな、と思われている可能性は否めない。

ただそれでも、出掛けたりする際は普段より少ししっかりとメイクすることもあるし、デパートのコスメカウンターに並んでいる色とりどりの化粧品を眺めたりするのは心が躍る。
しかし、普段からトレンドをこまめに追っている訳でもなく、自分自身の年齢や肌や雰囲気等の変化にも頓着しないと、知らず知らず時代や自身の変化に合わない”なんか変”な化粧になってしまうのがこれまた恐ろしいところだ。
(アイメイクにはあまり興味がないとは言え、実際、私のアイライン知識はリキッドライナーで目の周りをぐるっと囲んで目尻を跳ねさせる、それこそ10年以上前のもので止まっている……)

学生時代は自発的に知ろうとしなければ誰かに教えてもらえることもなく、社会に出た途端最低限のマナーとされ、ひとつのやり方を覚えてもそれ一辺倒ではやがてしっくりこなくなる時が訪れ、そのたびに自分自身に合った方法を模索して……
下手をしたら一生ついてまわるこの化粧問題、
「降ーりた!」してしまえば楽は楽かもしれない。
でもまだ、自分がしていて楽しいメイクを探すこと、メイクを楽しむことをあきらめたくない、そんなすべての人びとに力を貸してくれる一冊だ。