ロシアがウクライナに侵攻してから、既に８ヶ月が経過しようとしています。
当然日本はウクライナ、そしてそれを支援しているアメリカを中心とする西側の立場なので、
本書に出てくるような、ロシアの知識人や政治エリートが、
今回の戦争や背後にいるアメリカの動きをどのように考えているか、
そもそもアメリカのエリート達はこの戦争をどう考えているのか？という報道があまり無いように思えます。
破壊された建物等の凄惨な被害の様子を見てしまうと、どうしても感情的になってしまいますが、
古来からの“敵を知る”の言葉の通り、どこまでも冷徹に、ある意味冷酷な程に情勢を視る目を養わないと、
情報で溢れた現代では知らぬ間に誰かの意図のままに流されてしまうことがあると思います。
本書は、新書でコンパクトながらも、あまりテレビ等の主流メディアでは紹介されない論説が多くあり、
非常に興味深く読ませていただきました。
