ウクライナとロシアの戦争も続いている中、テレビの関心はすっかりイスラエルとハマスとの戦争
にシフトした感があります。
パレスチナ問題は複雑な歴史、宗教が絡み合った民族問題なのでここでは述べませんが、本書には、
何故イスラエルが中東最強の軍事国家となったのか、何故世界一の超大国であるアメリカの言うこと
も聞かないのか、何故あそこまで強硬な態度で一切妥協をしないのか等、昨今のニュースを見聞き
していると湧いてくる疑問の答えが記されています。
コンパクトでありながら、複雑なイスラエルという国とユダヤ人の問題が簡潔に記されており、
非常に読み応えがあります。
2010年発売の書ではありますが、全く古さを感じさせません。
18歳以上は男女共に完全徴兵制、兵役後も予備役として軍に携わるという、日本とは対極的な国家
の内実が分かります。